完全真性M 川上ゆう 現場レポート

川上ゆうとTOHJIRO監督の出会いは6年前の監督面接に遡る。当時の彼女はロリータ女優のイメージで売り、森野雫と名乗っていた。本作『完全真性M』の現場での監督インタビューでTOHJIRO監督は当時をこう回想した。 「そのときのことはすごく覚えてる。儚さとか身長の小さいこととか、俺の好きなタイプだったんで、うちのスタッフは撮るものと思っていた。でも撮らなかった。(昼間働いていたから)時間制約があったし、そのときにいまひとつ心が見えなかった。変態の旅をしようとする好奇心旺盛な女の子とは思えなかった。それから6年。奈加さん(縛師の奈加あきら)がゆうちゃんの名前を出したんです。今、SMで売れてる子がいるよって」。
森野雫は、07年にシネマジック作品に出演したのをきっかけに川上ゆうに改名。SMの真髄を体言できる女優さんとしてめきめき頭角を現してきた。監督の言葉を受けて、彼女はこう答えた。 「監督に面接してもらったときは仕事モードで、正直冷めてた部分もありました。その頃はエクスタシーを見せるのが恥ずかしかったけど、あるとき吹っ切れて、ありのままの自分を見せたいと思ったんです。作り物の世界…もちろんそれも好きだったけど、本当に没頭できる世界を探していたら、ここへ辿り着きました。SMの世界でも作ったものを見せてきました。でも本当に感じたい。今日ここへ来たのは、真正面からぶつかって、感じるものが欲しかったから」
6年前の“お見合い”は決裂したが、今は“相思相愛”となったTOHJIROと川上ゆう。この監督インタビューの応答を聞いただけでも、何かすごいことが起こる予兆を感じた。

最初の撮影はイメージシーン。天井から吊るされた縄に括りつけられたゆう。全裸のまま体中を黒いビニールテープでグルグル巻きにされている。縄酔いしたのか、少しずつ呼吸が乱れていく。体が揺れて、踵が浮いている。SMの世界を支配する何者かがいるとするなら、この状態の彼女はその貢物のように見える。猥褻感と神聖さが裏表一体なったイメージ。
ひどく勃起した乳首は、今にも乳房を飛び出しそうだ。かろうじて動く両手で股間をまさぐる。気持いいのか、自然に縄に体を預けていく。指でクリトリスをいじっている。涎が滴る。TOHJIRO監督の声が響いた。「気持いいのか? どこ触ってんだよ」。かすかな声で答えるゆう。「クリトリス…」。普段から儚さを湛えた顔が、さらに儚い色に染まっていく。縄に守られ、オナニーは激しさを増していく。
突然、男優が現われた。イメージカットに男優が登場することはまずないから、これは特別だ。背後から勃起乳首を摘む。一気に高まり、顔をのけ反らせる。「イッてもいいですか?」と嘆願するゆう。「お願いが足りない」と苛める監督。「イカせてください」「お前は奴隷か。思い切ってイッていいよ。小便漏らせよ」。こんなやり取りをしつつ、彼女はアクメに達した。スタジオは大して熱くもないのに、ヒートアップしたボディは汗まみれ。縄に守られ、揺れて揺れて、すすり泣く。彼女の体から滴るのは、汗と涙と、溢れ出るようなM性――。
この撮影に続くのが監督インタビューだった。TOHJIRO監督は最後にこう言った。「6年前と比べて、すごくいい女になったから、もっといい女にしてやるよ」。そして鼻フック責めが始まった。すると、たちまちポロポロと涙がこぼれ落ちる。彼女の儚げな顔には、不思議と鼻フックが似合う。美人は鼻フックされても綺麗だ。監督は「鼻毛が濃いなぁ」と言葉羞恥責め。
ゆうはさらに顔面変形で責められる。目の周りが歪められ、鼻がひしゃげられ、口が曲げられる。露出したピンクの歯茎の美しさにドキッとなる。憂いを含んだ目は、どんどん美しくなっていく。
こよりで鼻がくすぐられた。くしゃみ連発。なんて可愛いくしゃみなんだろう。しかしこれは見方を変えれば、かなり残酷な羞恥責めだ。美しい顔で鼻水を垂らすのだから。それは鼻の穴からこぼれた涙のようにも思える。こより責めが終わっても、恥ずかしさのあまり体が縮こまっている。監督に言われるままスカートを脱ぐ。そのスカートをきちんと畳む動作の一つ一つに羞恥心がくっついている。
本人の選択で、鼻フックをつけたまま強制フェラに突入。鼻の穴をさらす儚い顔を男優に向け、彼の股間の膨らみを撫で始めた。パンツの匂いを嗅ぐように鼻の頭を膨らみに擦り付ける。ブラウスの上から乳首を摘まれると、気持が高まったのか股間の膨らみに吸い付く。背中から男優の手が回され、彼女のショーツに滑り込む。指が動くとクチュクチュと汁音が聞こえてきた。また泣き出しそうな顔がいい。
心のこもったフェラが開始された。愛おしそうに亀頭の匂いを嗅ぎおしゃぶりすると、今度は睾丸もペロリ。再びチンポを咥えたところでイラマチオされた。男優は喉の奥を犯したまま、腰を引こうとしない。喉奥から苦悶の音が響いてくる。
チンポが放れると自分からディープフェラにいく。そしてオナニーも始めた。またイラマチオ。今度は苦悶の音がゲロを押し出した。しかしチンポにすがりつくように、しゃぶりにいく。今この瞬間の彼女の生を支えているのは、かのチンポのみ。さらなるイラマチオで大量のゲロ噴射。それでも必死に手コキ。また片方の手でマンコをいじくる。
鼻フックが外された。スイッチが切り替わったように、強い目線で男優を見上げ、激しくフェラ。男優も乳首責めし、そしてイラマチオ。ゲロを滴らせつつ、必死でチンポにかぶりつく。男優がパンツの中に手を突っ込む。途端にイキそうになる。チンポを咥えたまま前のめりに男優にもたれかかる格好になり、自然に喉の奥までチンポが侵入。しかしムセてもえずいても、ゲロ汁をしたたらせて健気にフェラしにいく。また乳首を摘まれるが、快感に囚われてもチンポは放さず、そのまま達してしまった。
顔中に噴出した汗が、ゆうのフェラにかける情熱を表現している。潤んだ目で男優を見つめる。『気持よくイッて欲しいの』。そうアピールする目だ。男優もほとんどマックスに達し、彼女の口からチンポを抜き、その鼻面でしごく。そして顔面発射。彼女はザーメンが残るチンポを思い切り咥え、精子を味わうようにお掃除フェラ。「これがやりたかったんだろ? カタチだけのSMをやりたかったんじゃないんだろ?」。TOHJIRO監督の声を聞きつつ、無邪気な顔に戻り、膝の前に溜まったゲロを見つめる。充血して潤んだ目が、何かを必死に訴えていた――。

アイマスクに、上半身と両腕をスケルトンのラバーが覆う。縛られたM字開脚の足をモゾモゾさせる。初めて乗る拘束椅子。「マンコが蝶々みたいに開いてるよ」。TOHJIRO監督が羞恥心を煽る。監督モニターを覗くと、ラバーの下で本当に蝶々のようにビラビラが開いている。ラバーに押し込められた蝶々のイメージが、拘束されたゆう本人と重なり、儚さが増す。
ラバーの上にローションが垂らされた。手から脇の下を優しく愛撫されていくが、ラバーを引っ張ってパチンと弾く意地悪もされる。そのたびにボディはピクッと反応。耳元でローションのクチャクチャという音を聴かされただけでも反応する。こうした悪戯すらも気持良さそうだ。よく見ると、ラバーを押し上げる勢いで乳首が勃起。その乳首が男優の指押しで乳房にめり込む。さらに勃起クリトリスがラバーごと揉み込まれる。彼女の敏感なる突起物は何でこんなに大きくなるのか。敏感だから大きくなるのか!?
さらにアナルやマンコの部分も擦られる。ラバーを通しても、愛液が漏れているのが分かる。「気持いいんだろ」と監督。「はい」と、もう従順さのカタマリになったゆう。
アイマスクが取られた。泣き出し直前の幸せそうな顔がすべて露になった。さらにローションが追加される。胸が愛撫される。ローションのヌルヌルが潤滑剤となって彼女の性感が研ぎ澄まされる。乳首をいじられただけで達してしまったようだ。大きなヨガリ声を出さないのがいい。耐える女のイメージが強いから。耐えて耐えて、でも快感に負けてこそっとイッてしまう。こういう外見的には慎ましやかな絶頂がゆうにはよく似合う。切なくなるような喘ぎ声は、まるでエレジーだ。
ハサミが『ビラビラを引き裂くぞ』と言うかのように股間に当てられた。そのドキドキ感と快感は紙一重のようで、それだけでも反応してしまう。ヤバイ。ドMだ。股間のラバーが切り取られる。怯えた顔が絶品。大きく開いた秘裂が現われた。胸の部分も切り取られる。ある意味でラバーは彼女のボディと一体化していた。だから皮膚が剥ぎ取られるような危ない妄想まで湧いてくる。勃起乳首が露出した。美しい桜色。まさに花咲かんばかりの桜のつぼみ。それをいじられると、また達してしまった。
ローションがさらに追加された。股間が擦りまくられる。クリトリス、マンコ、アナルの入り口の3点が同時に愛撫される。「あ、いっちゃう!」。声が漏れる。指が挿入される。膣でどんどん締めているようだ。アナルが舐められ、ビラビラが吸われる。さらに陰部全体がジュクジュクと音を立てて座れる。ねっとりと濡れた秘裂に、また指が食い込み、膣内で躍動する。途端に潮を噴き上げた。
唸りを上げるのは口内洗浄器。そこから伸びた水のビームが勃起クリトリスを射る。通称「水メス」と呼ばれるだけあって、クリトリスを切り裂くような水の勢い。しかし、ゆうの口から「気持いい!」と叫び声がほとばしる。ほとばしったのは叫び声だけじゃない。潮までほとばしった。股間が緩んでしまった影響だろうか、なんとブッとオナラまで出てしまった。この場ではまさに不協和音。しかし、なんて可愛いオナラなんだ!?
拘束椅子の仕上げのイカせは極太ディルド。もうマンコは受け入れ態勢万全で、吸い込まれるようにヌルリと入っていく。子宮口まで達したか、もうそれ以上入らないようでグニャリと曲がる。その食い込みの位置のまま、ディルドがブンブン揺らされる。「あ~やめないでください」。性奴隷の嘆願だ。すぐに絶頂が来た。さらにディルドがピストンされる。また絶頂。執拗に続くディルド責めにアクメの連続。ときに天を仰ぎ、ときに男優に切ない視線を送り、あるいはディルドを見つめる。そのボディでは、快感と羞恥心がせめぎあっていた――。

うなじに接吻されると、男優の太ももに何気に手を置く。こういう女の仕草ほど愛しいものはない。ガチンコセックスの始まりだ。キャミソールの胸元に手が滑り込むと、すかさず男優の股間を撫でる。こんなこまやかな気遣い、純和風でちょっと古風な顔立ち、服従の精神、そして女っぽい身のこなしから、彼女の情事は遊郭の女を連想させる。乳首を愛撫され、ねっとりと吸われると、顔が快楽に溶けていく。
ショーツの中でクリトリスをツンツンされただけでイッてしまった。四つん這いになると、肉付きのいい尻肉を舌が這う。同時にバシッバシッとお尻がスパンキングされる。アメとムチが、ゆうをさらに高めていく。「アナル舐めていい?」。男優が聞く。「はい」。いい返事だ。舐められると、顔が緩んでもダラーッと涎が垂れた。そして「いっぱいぶってください」とおねだり。スパンキングの軽快な音が響き渡る。
クリトリス、マンコ、アナル口を3点責めされると、気持良すぎでマットにしがみつく。また尻スパンキング。ここでゆうは「首を絞めてください」と言い出す。ドMの真骨頂。まさに「完全真性M」だ。言われるまま、男優が首に手を回す。顔には苦悶の表情。でも目はうっとり。
仰向けにされると、膝を抱えてV字開脚。丸出しのマンコに、パカッと開いたままのアナルが卑猥だ。その股間が激しく舐めまくられる。恥ずかしそうで、嬉しそうで、気持良さそうな、いろんな感情と性感が混じったなんとも言えない表情を見せる。男優を、自分の股間を、見ているようで何も見えていない目。彼女の心象風景を見てみたい。指責めされると、我に返ったように秘裂を見る。そこがグチャグチャと音を立てる。そしてピューッと潮吹き。
なんとしても男を喜ばせたい。そんな心のこもった乳首舐めを見せる。舐めつつ手コキ。見事に勃起したチンポを大切なもののように握りしめ、唇を寄せる。そのままディープフェラ。喉の奥まで丸ごとチンポを飲み込んだ。滴る涎。唇と亀頭が涎で繋がる。その糸を通じて気持を伝え合うかのようだ。また思い切りディープフェラ。涙が滲む。涎で濡れたチンポを乳房に擦りつける。そしてシックスナインへ。クンニに喘ぎつつ必死でフェラ。男優が腰を浮かす。下からのイラマチオだ。ゲロ汁がこぼれた。
怒張したチンポがインサートされた。「あ~気持ちいい」。幸せトーンの喘ぎ声を漏らす。熱い視線で男優を見つめ、その腰に手を回す。拘束椅子のときのような、快感に耐える様子ではない。ストレートに快感を受け入れ、そして「気持いい!」「イク!」と声を発して身を震わせる。
騎乗位では澱みない腰の動きで「あ~いい」と男優に声を出させた。激しくぶつかり合う腰と腰。押し寄せるアクメの波。腰が抜けたようなのに「お尻を叩いて」とお願いする。貪欲な真性ドM。快音を響かせて尻スパンキングが飛ぶ。
フィニッシュの体勢に入った。正常位で合体し、二人は見詰め合う。言葉より目が語る快感の深さ。でももっと気持よくなりたいのか、自分でクリトリスをいじる。手を取り合うと「いっぱい出して」と切ない表情を男優に向ける。その言葉で最終スイッチが入ったようで、男優は激しい腰使いから顔面発射を決めた。エクスタシーは、皮肉にも男女を引き剥がす。その結末を受け入れられないかのように、ゆうは横たわったまま快楽の余韻に浸っていた――。
TJ「人の縁とは不思議なものだな。6年前に会ったとき、俺はお前が嫌いだった。でも、俺も歳を取ったし、お前もいい女になって帰ってきてくれました。今日が新しいスタートです」
ゆう「声をかけていただいてありがとうございました。自分のリアルな感じ方を出せたと思います。森野雫とはだいぶ変わったと思うけど、それが私なりの変わりようなので、またついてきてください」

SMを通じて性のリアリストに生まれ変わった川上ゆう。常に性のリアリティーの管理人であり続けるTOHJIRO。『完全真性M』の現場での二人の再会は、SMの世界に新しい光を投げかけることだろう。ちなみに、この現場から1週間後のSMナイトのステージで、川上ゆうは「M女軍団2009」のメンバーとなった――。

